ひきこもごも

漢字にすると「悲喜交交」。ひらがなだとかわいらしいのに漢字だと重苦しい雰囲気を出しちゃう。でもそういうところがいいなぁと思ってます。

6月に読んだ本(レイブラッドベリ、村上春樹、二村ヒトシ、「少年A」の父母)

いつからか、買ったり読んだり読みたいと思ったりした本の記録に読書メーターを使っている。
とくにソーシャル連携したりはせず、ひっそりと。
なんの本読んだかなんて下手したら裸見られるより恥ずかしいし。ねぇ。

 

なんだけど、「●月に読んだ本」をまとめてブログに投稿できる機能があったのでちょっと使ってみよう。

と思ったら、いちいち読書メーターの私のアカウントへのリンクが埋め込まれているのでやっぱりやめた。

 

普通に「6月に読んだ本」のまとめ。

 

っていうか、1ヶ月で文庫本4冊しか本を読んでないって、なかなか。

 

華氏451度 ハヤカワ文庫SF レイブラッドベリ

SFを読むといつも思うのは、本が書かれた時代によくここまで現代の予言的なことが書けたなぁということ。この本にしたって、情報洪水的な現代が揶揄されているような気持ちになる。本を読むことに飽き始めていたタイミングでこの本を読めてよかった。

 

国境の南、太陽の西 (講談社文庫) 村上春樹

村上春樹の小説に出てくる女性はどうしてこうも、本当にめんどくさいのに魅力的なんだろう。主体の男性と女性だけが輝いていて残りの世界はすべて色褪せて見えてしまう。この小説自体の感想としては、村上作品にはめずらしく、一見とても現実的な話だけれど、実はいちばん抽象的で概念的な小説なんじゃないだろうかという印象。

 

なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか (文庫ぎんが堂) 二村ヒトシ

前著「すべてはモテるためである」を女性向けに書き直したというコンセプトの本書。誰しも「心の穴」が空いていて、その原因●●によるものだ、と定義する説は女性向けの書籍としては画期的に思う。が、言っていることは理解できるものの、どうにもしっくりこない。著者が男性だからなのだろうか、と思って最後まで読み進めると、文庫版あとがきでその疑問がクリアに。ちょっと苦笑いな結末だったけど、それを踏まえたうえで再読するとまた違った理解になるのかも。

※ネタバレ防止のために一部伏字

 

「少年A」この子を生んで……―父と母悔恨の手記 (文春文庫) 「少年A」の父母

両親の手記と表現されてはいるが、父親の手記はごく控えめかつ客観的。対して母親は、終始エモーショナル。この事件が起きる前から、母親もどこか患っていそうな印象を受ける。息が詰まる。

※ちなみに話題の本が騒ぎになる前に本屋で平積みされているこの本を買った。平積みされていたのは、あの本の出版を控えていたからか…と今頃気づく。